[業界トピックスVol.8]ムーミン氏 #1 【SMショーを観覧に行ったつもりが、AV撮影現場だった】

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男性なら誰もが一度は憧れる職業と言えば、AV男優ではないでしょうか。今回の業界トピックスは、2005年にデビューし、「女性向けAV」で一世を風靡、地上波でマツコ・デラックスとも共演歴のある現役AV男優のムーミン氏にお話を伺いました。

SMショーを観覧に行ったつもりが、AV撮影現場だった。

―――どのようなきっかけでAVの世界に?

(ムーミン氏)学生でしたね。当時22歳で、東京農業大学でバイオや生物学とか勉強していたんですけど、アルバイトで高校生の時はバーミヤン、大学生のときはイベント設営をしていましたね。4年生のとき、もうそろそろ卒業だったんですけど、SMショーの観覧があったんです。「SMショー見てみませんか?」って、呼ばれて。それで当選したんです。それで観に行ったらそれがAVの撮影現場だったんです。

―――騙された、みたいな

(ムーミン氏)騙されましたね。でも僕は出ないで、おじさんが出ていて、そこで縛られて叩かれているみたいなところを見せられたんですけど、つまらないなって思いながら見ていました、はい。いや、むしろ気持ち悪いと思って帰ろうと思ったんですね。

―――そうですよね、それで帰ったんですか?

(ムーミン氏)はい、帰ろうとしました。AV撮影現場って、今はしみけんさんとか一徹さんとか沢井さんとか森林さん、とか居ますけど、当時は若い男優って居なかったんです。だからそのSMショー観覧でも、自分が目立っていたんでしょうね。帰ろうとしたらいきなり監督が声をかけてきたんですよ。「ちょっと待って!君、帰らないで!一緒にナンパしようよ」って言われたんです。

―――ナンパしようよ、が誘い文句だった?

(ムーミン氏)「なんだ、この人」って思ったんです。でもその方に、「日本全国はもちろん世界も連れて行ってあげるよ」「ロシアとか韓国とかスペインとかハンガリーとかアメリカもいけるよ」「ナンパしに一緒に行こうよ」「いろんな美味しいもの食べに行こうよ」って言われて。でもAVですよね。

―――少し、心が傾いていますね

(ムーミン氏)いや、まだです。ギャラってどのくらいもらえますかってきいたら、「1万円」って言われて。安いなって思って帰ろうとしたら、「待ってくれ」って言われて「撮影だからかわいい子しかいないし、その子とHな事していいよ」って言われて。ちょっとやってみようと思ったのがきっかけですよね。(笑)

―――意外にあっさり(笑)でも、プライベートでは、ナンバとかされていたんですか?

(ムーミン氏)していましたね、元々女好きですね。大学生になってからかな、女好きになったのは。そんなきっかけだったので、始めはナンパモノとかばっかり出ていました。それこそマジックミラー号もナンパ師として出ていました。男優もしていました。昔はガチでしたね。

―――ガチって、本当にナンパした女性が出ていたって事ですか?

(ムーミン氏)意外と釣れるんですよ、びっくりするんですけど。100人に1人ぐらいついて来るんですよ。東京だとね。地方だと20人に1人とか割と釣れますね。

AV男優にもグレードがある

―――AV男優さんにグレードとか、ヒエラルキーってあるんですか?

(ムーミン氏)ありますね。シミケンさんが言っているんですけど、まさにあの通りです。一番下にエキストラ男優っていうのが居て、モノを出さなくていいんです。それが一番下ですね。次が汁男優です。モノを出してぶっかける人。女の子に触れない人です。触ったら怒られる人です。次が汁エースです。汁男優の中でも女優さんに触れる事が出来る人です。次が絡み男優が2万円男優です。これは、女優さんを見ながら出せる人です。次が3万円で、これくらいになるとちょっと体位を見せられるんですよ。4万円になるとちゃんと見せられるんですね。5万円になるとトップ男優で、プラスアルファで知名度があると。それがヒエラルキーですね。それが頂点です。トップ男優は10人位しかいないです。

―――苦労された事って、ありますか?

(ムーミン氏)鉄板ネタとして話すのは、最初「ムーミンさんって〇日空いていますか?」って言われて、内容は教えてくれないんですよ。相手も聞かされないです。スケジュール以外何の情報もない。「朝、千葉の牧場です」って言われて。「この住所来てください、ギャラは1万5000円です。持ち物は特にありません。私服でいいです。」で、その場に行ってちょっと気になることが一番下にあったんですよ。女優さんは色白の方ですっていう。あんまりそういうのはないんですけどね。

―――色白ですか?

(ムーミン氏)しばらく待っていて女優さん来ないねってなって、監督も言いづらいんでしょうね。「実は、もういるのよ」って言って、「牧場のおばちゃんですか?」「違います、この方です」ってなって。この先はちょっと公の場では言えないですかね(笑)でも本当に心配で、ゴムつけさせてくださいって言って、ちゃんとやりました。規制が緩かったから大丈夫でしたけど今だったら結構問題かもしれませんね。キャッチーな話としてよく話しますね。

―――無茶苦茶していますね。一般人からしたら綺麗な女性とそういうことができて、しかもお金がもらえるなんて夢みたいだと思いますけども、実際のところどうなんでしょうか。

(ムーミン氏)そういうのは本当に一部で、おばあちゃんも多いですし、五十路も居ますし、60も80も居ます。あとはニューハーフも。そういうのが面白いと思える人はやれるかもしれないですね。綺麗な人の方が多いです。9割は綺麗な人です。1割やばい。みんなそれでやめちゃう。

ドMの方がAV男優に向いている

―――それでも女優さんってお姫様扱いされますよね、男優さんとかってどんなポジションなんですか。

(ムーミン氏)ゴミです。ゴキブリと同じ。あんまり女優さんに話しかけないようにします。なるべく監督を見てですね、様子を見てから話しかけるようにしていますね。

―――AV男優に向いている人ってどんな人ですか

(ムーミン氏)例えば、どんなひどい、変な人が相手でも腐らない。あと勃ちがいい。息子がすぐ起き上がるとか、あとは、射精力もいい、モノがデカい、芝居がうまい。それぐらいですかね。男性って意外とメンタルで左右されるから、ちゃんと性欲が強くないと駄目ですよねそうですね。

―――過酷ですね

(ムーミン氏)ドMの方が向いていますね、僕みたいな。本当なんかこんな性格悪い女とやらされて、オレかわいそうとか、おばあちゃんの口臭すぎて死んじゃうと思って興奮できる人の方が向いていますよね。今自分がこんなひどい事をさせられているみたいなので立っちゃう人はめちゃめちゃ向いていると思いますね。

 

―――現在のAVを取り巻く環境や風俗業界について思うことなど、その辺りのお話は、次回のインタビューで。

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[業界トピックスVol.9]ムーミン氏 #2 【現在のAVを取り巻く環境について】

ムーミン氏

プロフィール

現役AV男優であるムーミン氏。 2005年にAVデビューを果たし「女性向けAV」で大ブレイク、ムーミンの名前がフィンランドから訴えられたり、両親が作った2千万円の借金を肩代わりしたりと紆余曲折を経て現在に至る。

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