2021年12月21日に第47回フーコムセミナーを開催しました。今回はちゃんこグループの渡辺氏を講師にお招きし、2021年12月現在でフランチャイズの店舗が100店舗を超えた展開の手法と運営方法について講義して頂きました。今回はそのセミナーの模様をお伝えしたいと思います。
「ちゃんこ」開業までの紆余曲折
現在「ちゃんこ」は全国に約100店舗ありまして、70名のオーナーが活躍しております。FCの費用としては、ホームページ制作費15万円と、毎月15万円、これが固定になります。27歳から65歳まで幅広くオーナーさんがいます。中学・高校の同級生が現在7名加盟しています。女性オーナーも5名いまして、そのうち3名は元キャストからお金を貯めてオーナーになった方です。1人で20店舗やっているオーナーさんもいまして、キャスト上がりの女性店長もだいたい20人ぐらい、今、現場で活躍をしています。
ここからは「ちゃんこ」が出来るまでの流れなんですが、2005年、新橋で普通の来店型ホテルヘルスを開業しました。そのときは初月から調子よく黒字になりまして、翌年、錦糸町でデリヘルを開店したんですが、店長がキャストに手を出してしまいなどして、かなかなかリピーターが出来ずすぐ撤退しました。
2008年渋谷の来店型ホテルヘルを医者の息子の同級生と共同で購入し、共同経営ですね。渋谷はやっぱり激戦区なので、ズタズタボロボロで赤字垂れ流しの状態でした。で、友人がすぐに裏切りまして、リーマンショックがきまして、税務署が来まして、新橋で稼いだお金を全部渋谷が溶かすという状態で、金銭的にボロボロの状態で、自殺を考えて円形脱毛症にまでなりました。
一番この時が暗黒でして、何やっていいか分からず自暴自棄の時代でして、そこで広告代理店の方が、ワンチャン「渋谷でデブ専やってみないか」の一言でデブ専をちょっと考えるようになりまして、開き直りで開店させました。そしたらですね、渋谷でデブ専がなかったので、徐々に徐々になんですけど、リピーターが戻って、売り上げが上向きになってきました。
僕は、ぽっちゃりが好きで「ちゃんこ」を始めた訳じゃなくて、ほんともう藁をもすがる思いでやったんですね。本当は、かわいい子の普通店で儲けたかったんですけども、それができず、開き直りでぽっちゃりをやりました。その時にプライドを無くしたと言いますか、そんときにですね、それまで赤字になりながらも人件費で従業員にお金払ったんですけども、ぽっちゃりになったということで、泥舟と思われまして、従業員が大量にやめました。ショックでした。徐々にリピーターが戻って黒字化、半年かけて渋谷店が黒字化しました。
次が、2012年に中学高校の同窓会を名古屋で開いたんですけども、そこで同級生のG君と久しぶりに再会しました。このGくんが今、20店舗やっているオーナーさんです。渋谷店をやったときは共同経営だったんですけども、共同経営は友達でも揉めるという事で、「FC店」、固定をいただいて、最初のお金は自分で出してくれというスタイルでスタートしました。開店半年後に大幅な利益、だいたい純利で100万円ぐらい稼げるようになりました。そのとき同窓会に来ていた他の同級生も脱サラをしてやってくれまして、今日来てくれた坂下もその同級生の1人で、大垣店をやってくれました。同時に関東でもFC店がちょこちょこ増えました。
一番の目的は「仲良い友達がお金持ちになれれば楽しいな」からスタートしているので、そこまで考えてFCを設定していなかったんですね。そこからまた金持ちの友人知人が増えればもっと楽しいなというところで、今に至っています。
2013年に新橋の普通店の売り上げが下がったことによって、いろいろ試しました。女子大生専門店、人妻店、あとパンスト店ですね。結果的に客は来たんですが、なかなか求人が大変だったと気づいたんですね。
2015年に新橋の店を1回閉鎖して「ちゃんこ」1本でいこうと決意して、今に至ります。
2016年に渋谷をFCオーナーさんからの「来店型だから稼げるんですよね」という一言で来店受付型の既得権を売却してデリヘルに形態変化しました。
2017年に、渋谷では僕が直営でやっていたんですけども、長い従業員が頑張ってくれたので譲渡をしました。そのときにですね、僕自身が結構人材マネジメントができないなと思ったんですね。FCオーナーさんとかちょっと賢い方には言えるんですけど、理解力の少ない方に三回同じことを言うのが嫌になったので、直営はやめてFCの方が自分は向いているのかな、という事に気付きました。
竹村氏との出会いと「集合天才」理論
2012年から19年の間は、開店しては潰れ、一店出来ては潰れの繰り返しでマニュアルをどんどん文章化しまして、正解失敗パターンの蓄積をしていきました。
その間にグループ求人サイトのFCページを制作しまして、その間は代理店とか同級生、お客さんとかお世話になっている行政書士の方が、オーナーさんをいろいろ紹介してくれて、助けていただきました。
2019年の11月が一番の転機でして、このときお店がだいたい25店舗ぐらいあったんですけれども、「フランチャイズチャンネル」というYouTubeのフランチャイズに特化したチャンネルに出演したことによって、爆発的にお店が増えましたね。
その時は竹村さんというFCプロデューサーとの出会いが僕の中では大きかったです。その方にいろいろ教えてもらったんですけれども、「集合天才」の理論ですね。FCオーナーさんたち、色々な方が集まって知識を集合することによって、より強い力というか、新たな、考えつかなかった発想がどんどん生まれまして、その考え方を竹村さんに教えてもらいました。
「集合天才」の具体的な例としましては、まずは家族経営ですね。FCオーナーの親父さん・兄弟・息子さん・奥さんと一緒に経営したりとか、新規営業求人サイトへの掲載の反響、本指名数に応じてのキャストさん報酬UP、週1の定休日の導入等々
僕だったら絶対思いつかないことを色んなFCオーナーさんが提案・実行してくれました。結果的に週一の休みを導入したお店では定休日の前後で売り上げが上がるので、一か月の売り上げは変わらないというデータが出ました。
あとは、地方が熱いという事に気付きまして、1万5000人の人口の村でも、結果的に月200万円の純利をあげることが出来ました。キャストの内勤化、キャストの女の子をどんどん店長として上げていって人材不足を解消する。57歳の未経験女性オーナーも蒲田で成功しました。62歳までやりましてその後売却ですね。
その後は潰れたお店の売買とかいろんな知識がどんどんどんどん増えていったところでマニュアルはどんどんどんどん厚くなったと。竹村さんに絶対本を書くべきだと言われて本を書いたんですけども、これの反響も凄かったのと、初めて会った方に本を見せると対応が変わるんです。それを肌で感じました。FCをやりたい人にまず本を読んでもらって会うと、だいたい内容を知ってくれているのでFC契約の成約率もあがりました。
軌道に乗り始めたちゃんこグループ今後さらなる展開をしていくために様々な施策を行います。続きは2話にて公開致します。
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【第47回フーコムセミナー ちゃんこグループのFC展開手法について#2】「ちゃんこ」2022年の展望とFC化の課題について