un・・usual〈アンユージュアル〉 椿氏 #後編【風俗は究極の一期一会】

経営者インタビュー

いつもは風俗業界の第一線で活躍する、デリヘル経営者の方にインタビューする「経営者インタビュー」。今回は少し趣向を変えて、ここ最近増えている「キャスト兼マネージャー」をされている方にお話を伺います。御登場いただくのは、西川口の派遣型M性感店『un・・usual〈アンユージュアル〉』にてその手腕を振るい、業界から注目を集めている椿さんです。キャスト業とマネージメント業を両立させているからこそ、見えてくることも多いようですよ。

前回の記事はこちら【やってもいないのに「できない」は言いたくない

風俗は数あるサービス業の一つ

―――マネージャーということで、面接もすると思います。椿さんは、その際にどのようなところを見ていますか?

(椿氏)とにかく、やる気を見ます。お金を稼ぎたいという気持ちはもちろんですけど、「お客様に何を提供できるのか」そこを見ますね。簡単に説明すれば、「自分のアピールポイントがシッカリしているのか?」ということです。そこがシッカリしていれば、やる気があるかなって分かります。もちろん私だと手落ちなので、店長がメインで面接はします。また『アンユージュアル』では、公式サイトのプロフィールを自分で書かせています。自己アピールですね。自分を知ってもらうためのものは、自分が一番よくわかってますから。それを知ったお客様も、プレイの際に「〇〇が好きなんですか?」と会話のキッカケにもなりますし。何が得意なのか、できるのか、他のお客様の評価なども含めてですね。私からすると、風俗店のプロフィールって「初体験の年齢は?」などの項目も多いですが…それよりも、お客様がお金を出す価値に繋がったり、共感性を持ってもらえそうな気がしまして。

―――たしかに…そうですよね。

(椿氏)その代わりに本人の好きな物事とかたくさん書いた方が、真の意味でのプロフィールになりますし。その彼女のお客様に、自分を知ってもらおうとのやる気が垣間見えるものになると思います。そうそう…うちのお店は、イベントを個人でやることも、申し出があれば検討して許可しています。それも自分の強みや、個性を伸ばすことになるじゃないですか?そうやって、お客様やお店と向き合う目線を作るようにはしていますね。以前の店でもお客様へのメルマガ配信強化期間中に、各キャストの個性を出すように工夫していました。たとえば、そのキャストに関するクイズを出して、お客様の回答や正解発表のやりとりは次回のプレイでするようにして、当たったら何かサービスがあったりという感じです。ただのオススメキャストの配信では、飽きる事もあると思うので。

―――それは面白いですね!女性も働く意欲が沸くと思います。

(椿氏)働くなら、楽しく働くに越したことはないです。イベントも店だけが考えるのではなく、現場に立つキャストさんの提案を促すことで店と一体感が持てる、皆で盛り上げる気持ちになれる方が、結果、お客様が喜んでくれる事につながると思うんです。運命共同体ですから。あとは、業界で働くことに恥ずかしさを持たないようにしたいですね。もちろん、働いて財産を築くことは大切ですけど、業界を「お金がなくなったから働く場所」にはしたくないというのかな……。

―――お気持ちはわかります。

(椿氏)それは私自身が「風俗もサービス業の一つ」だと思っているので、業界に携わっている間は働くことに自信を持ってほしいし、私自身、そういう流れになるように貢献したいですね。

風俗は“究極の一期一会“

(椿氏)私、女の子たちによく言うんですけど…このお仕事は誰かとの闘いではなく、自分自身との闘いでしかないですよって。ご存じの通り、数多の風俗店が存在していて、そこにはすごい数のキャストさんがいて…枝分かれて、自分に繋がって接客させて頂ける確率は、まさに奇跡でしかないと。たとえ方としてよく言うのが、ラーメン屋さんと一緒なんだよって。フーコムさんは行きつけのラーメン屋さんはありますか?

―――ありますけど……と、申しますと?

(椿氏)行きつけのラーメン屋さんがあるとします。そこに通い続けているのは、自分の好みの味があって、フーコムさんにとっては“ブレない味”だと思うんですね。それでも、時には何かのタイミングで…たとえば麺を茹で過ぎちゃったとか、いつもと違う味になってしまうこともあります。それで、そのお店に足が向かなくなってしまうこともあるじゃないですか?

―――たしかに、そうです。

(椿氏)よく風俗を「究極のサービス業」と仰ってくださる方もいますが、「究極の一期一会」だと思うんです。一度の失敗で、二度と来店されなくなることもあります。とくに初めてのお客様から、その後指名をいただけるか否かは…最初の出会いしかチャンスが頂けないんです。自分のすべての行動にその後がかかっているわけですから、私は常に「ブレないラーメン屋さんになりなさい。リピートされても、その一度しかチャンスは頂けない。だから全力で”その時の一杯”をお出ししなさい。それでもラーメン屋の行きつけは1ヶ所じゃないのも理解して、他は気にしない事です」と言っています。やはり、お客様は見抜く力を持っていますからね

―――マネージャーとしての理念はありますか?

(椿氏)先程申し上げたように、“究極の一期一会”だと思っています。それを念頭に置いて進んでいきたいなと。実は私、このお仕事を始めてから、休みの日を作ったことがほとんど無いんです。

―――え?それはやはり、一期一会のためにですか?

(椿氏)よく「週末は稼げますか?」、「給与日後は忙しいですか」とキャストさんに聞かれますが、お客様が遊ぼうと思うのに曜日や日にちは関係ないと思っているので。実際ないですしね(笑)私の場合は守備範囲を広げたいだけです。お客様は来店を、時間やお財布の都合や気分でお決めになって当たり前ですし、自分に出来る努力として時間を提供することも大事なので。

―――それも性分なんでしょうね(笑)お体に気を付けていただきたいです。それでは最後になりますが、今後椿さんのようにキャスト兼マネージャーを目指す女性にアドバイスはありますか?

(椿氏)そうですね……あらゆることをいかに客観視できるか?が大切です。どうしても女性には感情的なところがありますし、男性には男性ならではの目線もあります。そういうところをトータル的に、客観的に見られるようにならなくては……。客観的になれなくて物事がうまくいかないと、結局何かがあった時に他人のせいにする方も多いじゃないですか?その立場にいるときに何かがあったら、誰のせいではなく自分のせいなんだと……そういう覚悟が必要だと思います。「ハイリスクだからこそハイリターンなんだ」ということを、その人その人に伝わる言葉で伝えていきたいですね。

―――今回はいつもとは違う角度からお話を伺えて楽しかったです。ありがとうございました。

『un・・usual〈アンユージュアル〉』椿氏

会社員、秘書などを勤め、最初はピンサロに勤務。その後、デリヘルなどを経て現在ではM性感歴20年以上を誇る。3年前にオープンした西川口の派遣型M性感『un・・usual〈アンユージュアル〉』では、キャスト兼マネージャーとして活躍。その確かなテクニックと信頼感で注目を集めている業界人です。

『un・・usual〈アンユージュアル〉』
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