最初は葛藤があったポッチャリ店
―――この当時、新橋の最初のお店以外にもいろいろと展開していたのですか？
（渡辺氏）その新橋店も徐々に売上が下がり、コンセプトを女子大生専門店や人妻店、パンストイメクラ店など、いろいろ試したんですけどね……（苦笑）こういうコンセプトはアダルトビデオのタイトルを見て思い浮かんだりするんですけど（笑）それで、その中に『ちゃんこ』があって。そこが一番、安定したと。
―――ぽっちゃり店を始めた頃は葛藤があったそうですね？
（渡辺氏）正直なところ、当時は開き直りに近い感覚でしたよ。まず、最初の渋谷の友人との共同経営が失敗して、「もう一度お店を潰したらかっこ悪いぞ」という気持ちがあって。そこに「なぜ、この俺がぽちゃ店を？」という今となっては稚拙な葛藤がありました。ただ今だからこそ思えるのは、隙間を狙う事の重要性に気づけたので、ぽちゃ店をやって本当に良かったですよ。
―――『ちゃんこ』を始めてみての苦労した点は？
（渡辺氏）まず、開業から黒字化まで半年かかりましたが、その間は地獄でした。とくに1、2ヶ月目は、赤字がめちゃくちゃひどかったんです。本当にうまくいくのかと不安で眠れない日々でした。それでもキャストさんに救われましたね！たとえば、2日連続でお客さんが付かなかったのに、3日目も来てくれたり……今までだったら、3日目は来なかったから、感激でしたね。他にも仕事が無いと「じゃあ、事務所の掃除をしましょう！」とか気をつかえる女のコが多くて、うれしかったですね。本当に涙が出ましたよ、今までのスタンダード店では無かったことですから。
―――その他に、『ちゃんこ』を始めて気付かれたことはありますか？
（渡辺氏）スタンダード店の場合は、7月と12月の繁忙期と2月と8月の閑散期があるじゃないですか？だけど、ぽちゃ店は通年安定しているんです。その代わり、売上の爆発はないです。だけど、安定している……というのは、「ぽっちゃりが好き」という常連さんばかりですから、コンスタントに来店されるんです。それで月ごとに確実にリピーターさんが増えて、感謝の言葉をいただいたんですね。「こういうお店を作ってくれてありがとう！」みたいな。ここで隙間を狙う事の重要性に気づけましたね！
最初は他人からの勧めで始めたぽっちゃり店だったという渡辺氏。次回はフランチャイズを始めたキッカケや、フランチャイズのメリット・デメリット。そして、今後の展開についてお話を伺う予定です。
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