新宿歌舞伎町の巨乳専門店 I氏#2【“たまたまのチャンス”を見逃さなかった!】

経営者インタビュー

(前回のあらすじ)
数えきれないほどの風俗店が群雄割拠する新宿・歌舞伎町。このエリアで元祖巨乳・爆乳店としてだけではなく、そこに痴女要素を加えたプレイで人気のホテルヘルスがI氏のお店です。このお店を経営されているI氏自身が開業を考えたのは、歌舞伎町浄化作戦だったそうです。

前回の記事はこちら【人生初めての本格的なバイトがこの業界でした

“たまたまのチャンス”を見逃さなかった!

―――今のお店の開業のキッカケは浄化作戦だったそうですが、どのような経緯で?

(I氏)今のお店の前身にあたるお店は知人がオーナーだったわけですが、浄化作戦を経て「法が変われば、今後業界もどうなるか分からない」と知人は考えたようです。

―――たしかに、縮小とかが噂されましたからね。

(I氏)そうですね。そして、「先が無いなら自分は業界から足を洗う」と言って。だけど、現場のスタッフやキャストさんが「続けたい」、「今、お店が無くなると困る」ということで、それだったら新しい体制で続けようかと。警察にお伺いをたて、弁護士さんとも提携して、法律やルールを守りながら、様子を見ながらやってみようかと……それが今のお店になった経緯です。

―――その時に知人の方とIさんも一緒に辞めていたら……。

(I氏)今、ここでお話はしてません!(笑)でも、辞めていたら何をしてたんですかね?ちょっと気になります(笑)

―――I氏のお店といえば、巨乳店として有名です。

(I氏)ありがとうございます。その前身のお店からのコンセプトで、元祖的存在になるのかな?立ち上げ当時は、他に巨乳専門をうたっているお店はなかったそうです。風営法が変わって、今のお店になった頃には、新宿だけではなく他のエリアにもたくさんありましたけどね、巨乳店は。

―――元祖的存在といえば、“萌え”というキーワードを使ったのも元祖的だと思われます。その由来は︖

(I氏)うちはフェチ店じゃないですか?だから多くの人に、少しでもうちの女のコたちに萌えてもらいたいなと思いまして。今となってはうちのお店のコンセプトに良く合っているなぁ〜って思っています。

―――コンセプトといえば、I氏のお店はオープン当初は珍しい巨乳専門店でした。また一時期経営されていた姉妹店の、身体が柔らかい女性のみを採用して、アクロバティックなプレイを楽しめた『軟体倶楽部』も珍しいというか、ニッチでした。そのようなアイデアは、どこから生まれるんですか?

(I氏)タイミングですかね。たとえば、今のお店を立ち上げた時は、女性が責めるというプレイを求める男性が多かったので、巨乳にその要素を加えて“巨乳痴女専門店”にしました。お客様がお金を払ってプレイをするからには、日常で体験出来るような内容では価値が無いと思うんです。

―――業界では重要な要素の非日常の世界ですね。

(I氏)そうです。日ごろ、男性がやりたいけどできないことは何だ?そういうことをお店の皆で考えていましたね。でも、痴女であるからって必ずしもSである必要は無いわけで、SでもMでも性に積極的であることが自分は痴女だと思って、それをコンセプトにしました。『軟体倶楽部』は、本当にたまたまなんです。うちのお店としては小さめとなるFカップのバストサイズの女性が入店して、そのまま他の女性と一緒に受付をしてもキチンと稼がせてあげられないと思い、何か差別化出来るようなキャラを……と思って女の子にリサーチしたら、身体が柔らかいと。それならばそれをプレイに活かそうってところがスタートです。たまたまそういう女の子に、たまたまハマるお客様がいて。たまたまそれをお店という形にしてくれるスタッフがいて、たまたま……が発端で、自分に独自のセンスがあるわけではないんです。だから、アイデアを生み出すというよりも“たまたまというキッカケ”を見逃さないということがポイントです

過信をしなければ苦労を苦労と思わない!

―――御自身で立ち上げたお店を開業して、経営者として苦労された点は?

(I氏)苦労は、そんなに無いかな。分からないです。というか、自分は人が大変だと思うようなことが大変と思わない体質だと指摘されるんで(笑)。一人で長い時間仕事したり、クレーム処理をしたり、キャストさんの要望などを聞くのは、他のスタッフやキャストさんからは「大変ですね」って言われるコトもありますけど、あまり大変だとは感じないんです。

―――過去、当企画でも「自分は挫折を感じていない」って宣言するんですけど、よくよく聞けば「それ、挫折じゃないですか!」ということが多いんですよ。だけど、本人がそれを挫折と感じていないだけで。大変なことを大変と思わないというか良い意味で鈍感というか……。

(I氏)自分は敏感ですよ(笑)。すごく臆病で自虐的な部分があって。その挫折が、たとえば経営が上手くいかないことだとします。でも、それって経営者の自分の責任じゃないですか?だったら「自分が頑張れよ!」ってことなので、挫折している場合じゃないです。自分の力を過信しないということを徹底しているので。たぶん、今までのこの企画の出演者の中で、自分が一番経営センスが無いと思います。

―――またまたご謙遜を……。

(I氏)いえいえ。それでも、ここまでやって来れたのは、周りの人達の力と過信をしないコトだけなんです。たとえその月の数字が良かったとしても、それはその時の女のコが頑張ったに過ぎない。その時のスタッフの頑張りでしかないから、自分は何をしたわけではないと思うようにしています。確かに人から見て挫折はしているように見える時もあるかもしれないし、実際に挫折を感じることもありますけど、それを辛いとは思わないんです。だって、辛くて当然なんですよ、自分に実力が無いんだから。実力があると思って失敗したら辛いでしょうけど、自分には実力が無いと思ってやってるんで。もちろんね、そんな人についていくキャストさんやスタッフはどうなんだと思われるでしょう。でもそれをさらけ出したうえで、従業員とは同じ夢の為に頑張ってもらっています。

―――なるほど~。その姿勢がお店の勢いに出ているんですね!

(I氏)それよりも良かった点はたくさんありますよ。働いているキャストさんから「私、このお店で働いて良かったです!」って言われた時とか……。入店した新人サンが喜ぶことが一番の励みになっていると思います。

謙遜の塊……Iさんのお話を聞いていると、そう思わざるを得ません。何よりもキャストさん、従業員を第一に考えている姿勢がお店の繁栄につながっているのでしょう。次回はIさんの経営理念、そして、周囲を幸せにする大切さについてお話を伺います。

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新宿歌舞伎町の巨乳専門店 I氏#3【優先すべきことはお金よりも働き方じゃないでしょうか?】

新宿歌舞伎町の巨乳専門店 I氏

大学在学中に今のお店の前身となるお店に、知人の誘いでアルバイトを始める。それから大学卒業後一ヶ月だけ一般企業に入社するも、働く人の熱意に温度差を感じ、すぐに風俗業界に戻ってくる。20年以上も歌舞伎町で営業を続け、お店のコンセプトも、I氏自身の信念もブレることなく貫く姿勢が長年営業し続ける重要なポイントなのだろう。風俗一筋で生きてきたI氏の今後の展開に注目したい