「経営者インタビュー」とは開業から今に至るまでの体験談を、風俗業界の第一線で活躍する経営者の方にインタビューをする企画です。今回は人妻楼グループ代表のY氏です。人妻楼グループとは全国で10店舗展開する人妻デリヘルのグループ店です。まだ人妻のジャンルが確立される前に、1店舗目を出店し見事に大成功を収める。その後FC展開もしながら着実に店舗を拡大中。地方の開業ならではの苦労する点やメリットなど、1店舗目の人妻楼の立ち上げと、拡大の経緯をお話し頂きます。
「この中で一番金が無い奴は誰だ?」と聞かれて…
―――はじめまして。本日は東京進出も果たして、勢いに乗る人妻楼グループの社長Yさんにいろいろとお話を伺いたいと思います。
(Y氏)どうぞよろしくお願いいたします。うろ覚えなところも多くなってきましたけど(笑)お話しできる限り、させていただきます。
―――現在、40代のYさんが業界入りをしたのは14年前と伺っています。それ以前は何をされていましたか?
(Y氏)19歳位から、ある地方で居酒屋、キャバクラ、セクキャバ……という感じで働きました。キッカケは当時遊び仲間がいたんですけど、彼らとワイワイと遊んでいる時に、変なオジサンが近付いてきて「この中で一番、金を持ってない奴は誰だ?」って聞くんです。そうしたら、仲間が一斉にボクを指さして(笑)。そのオジサン、実はキャバクラのマネージャーをされている方だったんですけど、そのままスカウトされまして(笑)。それでアルバイトするようになったら面白くなったんですよね、ナイト産業の仕事が。
―――お店でのポジションは?
(Y氏)副店長ですね。そのお店というのが、もともとナイトクラブで潰れかけていて、キャバクラに業種転換したばかりで。目新しいというのもあったと思いますが、ものすごい売り上げを出しまして。それで面白くなったんです、キャバクラの仕事が。
―――それは現在のように、自分のアイデアが反映されたりすることで楽しくなったんですか?
(Y氏)いや、その時は無我夢中に店を回していただけで。ただ、その当時キャストを紹介してくれる人がいて、その女のコをどのように売り出そうか?そういうアイデアは考えていましたけど、無我夢中なだけでした。それで、しばらくして23歳の時に自分でキャバクラを始めたんですよ。だけど……あまり芳しくなかったですね。ギリギリで飯を食える程度で。
―――雇われている時代とは何もかもが違いましたか?
(Y氏)そうですね。女のコの供給が上手くいかなかったんですよ。また二十代ということもあって資金が無かったので、そりゃあ、上手く回らないよな~と、今となっては思いますね(苦笑)
豪遊生活の末に年収が約50分の1に!
―――キャバクラの後には何をされていたのですか?
(Y氏)居酒屋……というか、今でいうアミューズメントレストランですね。当時、都内で牢屋や忍者屋敷、病院とかをモチーフにしたアミューズメントレストランが流行り出しまして。それで当時、本当にお金が無かったのですが、協力者の方に「アミューズメントレストランは今後、絶対に当たるジャンルですから」とプレゼンをしまして、資金を集めました。
―――結果としては?
(Y氏)大当たりしましたよ。だけど……人間という生き物は上手くいくほど調子に乗るもので(苦笑)。売り上げを握りしめて東京に遊びに行くようになりまして。大金を持っていくけど、帰りには小銭しかないというような生活をしばらくしていたら、まぁ、1年ほどでダメになりまして(苦笑)。けっこうな売り上げだったんですけど、あの時の豪遊する自分がいなければ、今もアミューズメントレストランを続けていたかもしれませんね。
―――それは、かなりの挫折でしたか?
(Y氏)今となっては自分がダメだったって分かりますけど、当時はかなりのダメージでしたね。ほぼ全てがダメになりましたからね。月収が400万円あったのが年収100万円前後に転落ですよ。いろいろと細々した手伝いとかをして、やっとの年収がそれです(苦笑)。
―――それは、かなりキツイですよね……収入が約50分の1になってしまうのですから。そこから、どうやって這い上がったのですか?
(Y氏)その後、詳しくはお話できないのですが、紆余曲折の末地元で風俗店を始めました。これで、1年かかってやっと100万円程度の貯金ができまして。それをどこに投資しようかと思っていた時に、ある人から「デリヘルを始めたいんだけど、一緒にやらないか?」という誘いがありまして。「よし!」と、なけなしの100万円を投資してスタートしました。
―――当時、そのエリアでのデリヘル事情というのは、どんな感じでしたか?
(Y氏)隆盛期で後から付け入る隙は無かったのですが、人妻店が少なかったんです、スタンダードなデリヘルに比べると。それで別の話として、当時レンタルDVD店に行くと人妻モノの作品が多いのに、店舗の比率と合っていないのでは?そう思いまして。こりゃあ、イケるのではないか?と同時に、“あること”に気が付いたんです。
Y氏が気付いた“あること”とは、いかに? 実はこの点が後に、全国で10店舗を展開している『人妻楼グループ』の礎になるのだとか。この続きは第2話でご紹介します。
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