ここ最近、弊社フーコムの契約クライアントさまの間でも、長引く不況を背景に、既得権利付き物件(風俗営業を継続できる物件)の売買話が増加しています。気になるのは、その売買金額が確実に下がりつつあること。特に受付型ホテルヘルス物件の売買金額が著しく下がっています。つまり、ホテルヘルス業態への需要が減少しているということ。その理由は何か。私なりの見解をここで書いていきたいと思います。
ホテヘルとは?
ホテルヘルス、略してホテヘル(以下ホテヘル)とは、どんな業態でしょうか。ホテヘルとは、各店舗が受付所を設置して対面接客ができる業態で、ユーザーは受付所に立ち寄りプロフィール写真等を見てお相手のキャストを選ぶことが可能です。しかし、性的サービスを行うプレイルームを設置することは出来ないので、受付所近辺のラブホテル等まで移動をしてサービスを行います。また、店舗型ヘルス(いわゆる箱ヘル)と違い、店頭に看板を出すことができません。(18禁マークは出すことができます)これがホテヘルです。デリバリーヘルス(以下デリヘル)と異なる点は受付所が設置できることで、ユーザーにとって対面で接客されることは安心感が得られ、利用しやすい点がメリットと言えるでしょう。しかしながら、情報社会の発達により、評判の悪い・口コミの悪い風俗店はあっという間に淘汰される時代となりました。そのため、対面接客を行わないデリバリーヘルスでも十分に安心して利用できることとなり、そのメリットは少なくなりつつあります。
ソープランド、ファッションヘルス物件について
一方、ソープランドや店舗型ヘルスといった、いわゆる「プレイルーム」が設置された物件の売買価格は店舗型ヘルスで5千万円以上、ソープランドは1億円以上で家賃相場も1ヶ月あたり100万円以上はかかります。風俗営業法(風営法)によって、店舗型風俗店の設置可能な部屋数と営業時間が制限されているため(無店舗型営業の場合、営業時間に制限はありません)、1日あたりの集客可能数が限られます。また、他の業態に比べ店舗型ヘルスは客単価が低く、ソープランドは店舗側の利益が薄いため、投資額を回収するには相当な時間がかかるでしょう。また、物件の売買にあたっては、売り手と買い手の間に何人ものブローカーが間に入り、該当物件の合理的な売買価格よりはるかに高く設定された金額で取引されることも多いので注意が必要です。投資可能な資金が潤沢にあるグループ店経営者や業界歴も長くブローカーに頼らず直接物件売買情報を仕入れることが可能な方であれば、店舗型物件はお勧めできるでしょう。