相次ぐスカウト関連の事件。風俗業界への影響は?

風俗経営基礎知識

近年、スカウト業者による女性のスカウト行為が社会的な問題となっています。この問題は悪質な取引や法的リスクを孕む可能性があり、風俗業界においても注意が必要です。

スカウトに関しては迷惑防止条例がありますが、2004年頃から始まった「歌舞伎町浄化作戦」も思い出されますよね。

スカウトやキャッチと言えば歌舞伎町という感じでしたし、歌舞伎町浄化作戦までスカウトマンは路上にたくさん立っていました。

ある時間になると街にはたくさんのホストやスカウトが立っており、むしろ名物と言えるくらいのもので、今やその光景が懐かしいとさえ感じるほどです。

現在ではスカウトといえば、SNSでしている人も多いようですが逮捕事例もありますのでやめましょう。

まだまだスカウト関連の事件が起こっていたりと、社会問題となっています。

これは別記事でも書きましたが、ホストクラブの売掛金規制要請の件もそうです。

ホストクラブのホストが自分のお客を風俗店に紹介するというもの。

やっている人達にこういった行為が違法・条例違反になるということの自覚があるのかないのか分かりませんが、そういう人達と取引をすると取引したお店までも摘発されるという事態になりかねないので注意が必要です。

今回はスカウト関連の事件が風俗業界にどう影響するのかについて解説していきたいと思います。

スカウト行為禁止の背景

今さらですが、そもそもどうしてスカウト行為が禁止となったのか。

通行人に不安や危険を感じさせ、治安の悪化や街のイメージ・景観を損ねるという理由から禁止となりました。

スカウト行為の禁止に関してみなさんがよくご存じなのは迷惑防止条例でしょう。

スカウトについてどのくらいうるさく条例やら違反やらが言われているのか、しっかりと把握できるよう、迷惑防止条例のことと合わせて歌舞伎町浄化作戦の背景も改めて振り返ってみたいと思います。

歌舞伎町での路上スカウト禁止は石原元都知事の「歌舞伎町浄化作戦」の一環です。

歌舞伎町浄化作戦詳細

歌舞伎町浄化作戦は簡単に言うと「歌舞伎町のダークなイメージを払拭しようぜ!」というものでした。

歌舞伎町の治安を向上させ、観光地としての質を高めるための取り組みです。
もちろん賛否もありましたが、結果的には治安向上に一役買った形となりある程度の成功はおさめられたと言えます。

歌舞伎町浄化作戦の主な内容は以下の通りです。

昔のことを思い出しがてら、興味のある方は読んでみてください。

  1. 風俗町の浄化:
    • 歌舞伎町は風俗町として知られ、犯罪や治安の悪化が指摘されていました。浄化作戦では、風俗店の整理や不正な経営者への取締りを行い、治安の改善を図りました。
  2. 不法滞在外国人の摘発:
    • 浄化作戦は、不法滞在している外国人の摘発にも力を入れました。これにより、治安の向上と共に不法滞在者の取り締まりが強化されました。
  3. 風営法の改正:
    • 浄化作戦に伴い、風営法が改正され、風俗店の経営条件や規制が厳格化されました。これにより、合法的で適切な経営が求められました。
  4. 観光地としての再生:
    • 歌舞伎町を観光地として再生するため、浄化作戦は不正経営者の排除や治安維持に注力し、地域のイメージ向上を目指しました。
  5. 環境整備と防犯対策:
    • 街の環境整備や防犯対策も行われ、街全体の清潔感向上や治安の向上に努めました。これにより、観光客や地元住民に対する魅力が向上しました。

迷惑防止条例とは

迷惑防止条例(めいわくぼうしじょうれい)は、都市や地方自治体が市民の安全や公共の秩序を維持し、迷惑行為を防ぐために制定される法令や規則のことを指します。

  1. 目的:
    • 迷惑防止条例は、一般市民の安全や安心感を確保し、公共の場での迷惑行為や不法行為を防ぐことを目的としています。これにより、地域社会全体の健全な発展を促進し、共生を図ることが期待されます。
  2. 対象行為:
    • 具体的な迷惑行為の内容は地域や都市によって異なりますが、一般的には騒音、営業妨害、不当な立ち入り、公共の場での迷惑行為、放置されたゴミなどが対象とされます。
  3. 規制範囲:
    • 迷惑防止条例は公共の場や住宅地域、商業地域など様々な場面での迷惑行為を規制します。例えば、騒音規制は夜間の静寂を保つために住宅地域で強化されることがあります。
  4. 罰則:
    • 迷惑防止条例には違反行為に対する罰則が規定されています。これは警告、罰金、場合によっては拘留などが含まれます。罰則の対象となる違反行為や罰則の程度も地域によって異なります。
  5. 地域社会の協力:
    • 迷惑防止条例は、地域社会全体が協力して効果的に機能することを前提としています。住民や事業者は、互いに配慮し合い、地域社会の調和を図るために協力することが求められます。

迷惑防止条例は、地域ごとに異なる規定があるため、各自治体の具体的な条例を確認することが重要です。

スカウト関連の事件

条例などで禁止され、ニュースでも取り上げられることもあるのにいまだにスカウト関連の事件で逮捕される事例があります。

「え、スカウトしただけで逮捕されるの?」と思う人もいるかもしれませんが、実際の逮捕事例として男性が女性を風俗店に紹介したことで迷惑防止条例違反となり逮捕されています。

その男は風俗店を複数経営していたということで、スカウトマンというわけではなく風俗店経営者だったようです。

この男は常習犯だったようですが、普段はスカウトをしていなくても、経営者であれば良いと思う人に出会ったら声をかけたくなることもあるかもしれません。

ちょっとした出来心でその時だけだったとしても条例違反で逮捕なんてことにもなりかねないのです。

また、SNSでのスカウトが判明しても逮捕されます。路上じゃなければスカウトしても良いというわけではありませんので気をつけてください。

風俗店への影響

スカウトマンから紹介された女性をキャストとして雇うと風俗店が逮捕される可能性があります。

先ほどからずっとお話ししている迷惑防止条例違反以外の例を挙げていきましょう。

1. 売春防止法の違反:

何度もお話ししていますが、1つは売春防止法の違反になるということです。

多くの国や地域では、売春行為が法的に制限または禁止されています。スカウトマン経由で女性が風俗店で働く場合、売春防止法に違反する可能性があり、これが逮捕の一因となります。

2. 強制労働や人身売買の疑い:

スカウトマンによる女性の斡旋が、強制労働や人身売買に関与しているとみなされた場合、これは重大な犯罪行為と言えます。風俗店がこれに加担していると判断されてしまった場合、逮捕や刑事訴追の対象となることがあります。

例えば懇意にしているスカウトマンがいたら、組織的に関与しているとみなされる可能性もあるのです。

グループでスカウト行為をしていて、その受け皿になっていると判断されてしまえばお店側がスカウトをしていなくてもこれはアウトになる可能性が高いでしょう。

まとめ

何度も言いますが、近年スカウトマン関連の逮捕事件が頻発しています。スカウト行為は違法であり有害職業扱いの風俗店に紹介するのは条例違反です。なのでその有害職業扱いの風俗店も女性をスカウトマンから紹介され、雇用し、取り引きをしてればそれだけで風俗店も摘発の標的にされる可能性は高いです。スカウトマン関連のニュースも多いことから、警察が今後取り締まりを強化していくことが予想されますので注意しましょう。