ホスト時代の経験を活かして…

―――23歳の時に入ったデリヘルが『ギャルコレクション』ですか？

（須藤氏）そうです。

―――現在はオーナーですけど、最初はどのような業務をしていましたか？

（須藤氏）最初は送迎からのスタートでした。ドライバーですね。それで次第に内勤をするようになって、右も左も分からない状態の中、１年もしないうちに系列店の立ち上げスタッフに任命されて…それが上手くいきまして。その後、上から「高崎のお店を見てくれ」と言われて、しばらくの間、２店舗掛け持ちという感じで携わって。それで25、6歳の時に前オーナーから「店を頼んだ」と言われて、現在に至るという感じです。

―――業界に入って２年程度でお店の舵取りをするようになったんですね。

（須藤氏）そうですね。前オーナーから信頼していただけたのは嬉しかったし、ありがたかったですね。

―――デリヘルは女性（キャスト）を扱うことが大切ですけど、ホスト時代の経験が役に立ったのでは？

（須藤氏）それは非常に役立ちましたね！業界に誘っていただいた人もホスト経験者でしたけど、その人から「デリヘルスタッフは、ホストでたとえるならば“ヘルプでつくように女性と接することがポイント”だ」と教えていただいて。これが分かりやすくて、経験を活かせました。粗相をしないで女性との距離感を保つ、ということを知っていたのは大きかったですし、自分の強みになりました。

―――東京と違ってスタンダードなデリヘルが多いエリアで、ギャルに特化したお店が成功したコツはどこにあると思いますか？

（須藤氏）ギャルに特化したコンセプト云々ではなく、自分の仕事に対する姿勢なのですが…入店当初の一番下っ端だった時に、上の人間の仕事のやり方に対して「ああいうところがイヤだな」と思ったことがあって。それを変えるにはどうしたら良いのか？その答えは、その上の人間よりも仕事ができるようになればいいだけのことで、給料以上の仕事をすれば、さらにその上の人に評価してもらえると思って。だから、ひたすらガムシャラに働いて……時間は投資することになりますけど、積極的に仕事をして。それで上手いこと結果を出せて、信用を得られたことが今につながっているのではないでしょうか。

まさかの失敗を乗り越えて…

―――逆に苦労した点はありますか？

（須藤氏）今の立場になってですけど、キャストさんへの注意の仕方です。ホストの経験を活かして女性の気持ちを上げて仕事に向かわせるのは得意なのですが（笑）、注意する時の言葉の使い方、言い回し次第で辞められたりして……。そこが苦労しました。あとは当日欠勤される時の心のダメージが（苦笑）予約されたお客様への謝罪電話をする時のテンションの低さ……萎えます。

―――そうですよね……。話は変わりますけど、キャストさんの求人はどのようにしています？

（須藤氏）最初はマッチングアプリなどで片っ端から……という感じでした。「仕事、探していませんか？」みたいな感じで。でも、１００人に２，３人ですよね、リアクションがあるのは。それで、求人で苦い経験がありまして。一番やってはいけない失敗をしたんですよ、広告で。

―――どのような失敗ですか？

（須藤氏）応募用のメールアドレスが間違っていたという（笑）まぁ、今だから笑って話していますけど、当時は「全然、応募が無いじゃん！」って。でも、そりゃそうだよな～、みたいな。だから、当時はマッチングアプリで誘うのが人材確保の命綱になっていました。当時の群馬ではスカウトが発達していないこともあったし、他店さんもそのようにしていました。最初は他愛もない話から始まるんですけど、その中でボクは最初から単刀直入に「デリヘルですけど興味ありませんか？」という感じで切り込んでいきました。もちろん、数をこなさなくてはいけないので、地道で大変な作業でしたが……。

物腰の柔らかさは業界屈指なのでは？そう思わせるほど、質問に対して真剣かつ穏やかに答えてくださった須藤氏。次回は、この業界を生き抜くことに必要なことなどをお話していただく予定です。

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高崎ギャルコレクション　須藤氏　＃3【「楽しくやる」ことのメリット】