以前、ブログで長引くコロナ不況で変化した不動産の状況について説明しました。2020年3月から株価は急落しコロナによる感染拡大防止の為、緊急事態宣言やロックダウンなどで人々の動きが止まってしまったところから今はだいぶ人も動けるようになってきています。

現在世界ではコロナウイルスとの付き合い方も変化していることにより、アフターコロナと円安の影響で日本にも外国人観光客がどんどん増えてきました。それに伴い、外国人観光客の「民泊」も増えているんです。

民泊の物件とデリヘル用の物件は競合することが多く、大型の物件は民泊に取られてしまうことがほとんどです。今回はデリヘル開業をする時に悩むことが多い、デリヘル承諾物件について現在のアフターコロナの状況を踏まえて解説していきます。

風俗営業の承諾物件を見つけるのは難しい

そもそも風俗営業の承諾を得られる物件を見つけるのは難しいです。デリバリーヘルスの営業は国が営業を許可する「許可制」ではなく、営業店舗自らが届け出を行う「届出制」となっています。物件の形態としては賃貸契約が一般的ですが、物件の使用目的が風俗営業に関する場合にはその用途や業態によって不動産契約における制約が一般の物件とは異なるのです。

派遣型風俗店を経営するには、物件所有者から風俗経営の許諾を得た物件である必要がありますが、拠点として開業したいエリアに風俗営業の承諾物件が見つけられず、仕方なく別のエリアでの開業になってしまうということもあり得ます。集客の見込める歓楽街などの良いエリアなら他の人も多く狙っているわけですから、契約はより困難です。

ここで考えて欲しいのが何を優先するかということ。もちろん優良エリアで開業することはとても大切ですが、それだと物件を見つけるまでに大幅に時間がかかってしまうことがあります。そうすると開業自体が大幅に遅れてしまい、計画通りに進まなくなってしまうのは大変なロスではないでしょうか。なので、あまり時間をかけなくても最初はエリアや物件の大きさにはこだわりすぎなくても良いと思います。

アフターコロナでの物件探しについて

現在はウィズコロナからアフターコロナの時代へと変ってきています。そして、最初にも言いましたが外国人観光客もどんどん増えてきました。日本へ何度も旅行に来ている訪日リピーターは格安で泊まれる宿を求めています。そういったリピーターなど、より深く日本を知りたい外国人観光客は、旅費も抑えられて安く泊まれる地方での民泊を選ぶことが多くなりました。

そして世の中では民泊経営も高齢者の生きがいとしての仕事、空き家対策、地域の抱える問題の解決策としても効果が期待されており、民泊経営が盛んになっているんです。冒頭でも話した通り民泊の物件とデリヘル用の物件は競合することが多いので、そうなると物件を見つけるのが難しくなるのがデリヘル業界になります。

何度も言いますが元々風俗営業の承諾物件を見つけるのが困難ですので、世の中がこのような状況の中、どんどん物件を見つけにくくなっているということです。まだこの状況は加速するでしょう。

事務所としては良いが待機所としてはNGの場合もある

デリヘルは派遣型だから店舗が必要無いと思いがちですが、拠点となる事務所とキャストが待機できる待機所も必要です。デリヘルは地方から出稼ぎに来る女性がいたり、待機する場所が必要な場合も多いので待機所は確保しましょう。

ですが、風俗営業を大家さんが承諾しても事務所としては使っても良いが待機所として利用してほしくはない。というケースがあります。そういった場合もあるので事務所と待機所の2カ所、物件が必要になることもあったりとデリヘル開業には物件の悩みが付き物なのです。

待機所としてNGの理由

待機所として大家さんに断られる理由の1つは「近隣トラブル」です。待機所にすると不特定多数の女性が1日中出入りするわけですから、ご近所さんから何をしている部屋なのかと怪しまれたりします。

また、子連れの家庭が近くにあったり同じマンションやアパートに住んでいた場合、苦情が出る事もありますのでそういったことを気にされる大家さんも多いです。夜遅くに女性の出入りがあったりするのも原因としてあげられます。

ですから物件探しをする際には、たとえ風俗営業の承諾は得られても”待機所としての使用は禁止とされることも多い”ということを考慮しておいてください。

風俗営業の承諾が得られる物件の特徴

風俗営業の承諾を得ている物件とはどんな物件なのかというのも知っておきましょう。

特徴としては

• 線路に近くてうるさい
• 繁華街に近くて住居に適さない
• 駅から遠い
• 日当たりが悪い
• 古い

など、住居としてあまり好まれない物件が多いです。大家さんからしたら、なかなか借り手がつかなくて困っていたりする物件ですね。となると、そういう物件の場合は早く埋めたいために風俗営業の承諾をしている、してくれる可能性があります。

物件探しを一般的な不動産会社に頼むとどうなるのか

風俗の承諾物件を取り扱う不動産会社も少ないですよね。そういう不動産会社がある事を知らない人がほとんどでしょう。一般的な不動産会社にはもう行かれましたか？一般的な不動産会社だと風俗営業承諾物件をどのように扱ったらいいのか分からなかったり、上場企業などはコンプライアンスの関係で取り扱っていないところもあります。

なので一般的な不動産会社に風俗営業ができる物件を相談に行ったとしても、見つかるのに時間がかかるか見つからないことがほとんどだと思われます。

スモールスタートを推奨

これまでの話からも開業する時の物件は、最初はスモールスタート（小規模での開業）がおすすめです。最初から大型の物件でなくても問題はありません。ここまでに何度か”民泊の物件とデリヘルの物件は競合することが多い”と言いました。

そして大切なので何度も言いますが、民泊経営もデリヘル経営もどちらも「大家さんの風俗営業承諾が必要」です。交渉次第とはいえ、民泊経営と比べるといくら空き家だったからといっても大家さんもデリヘルより民泊に貸した方が良いと考える人が多いでしょう。なので2LDKなどの大きな物件は民泊に取られてしまうんです。

ですので基本的にはスモールスタートでの開業を推奨しています。バーチャルオフィスでの開業もできますので、最初はとりあえず小さな物件を借りてそこから増やしていくことがいいでしょう。

まとめ